がれき類とはどのような廃棄物か
産業廃棄物を取り扱う上で、どの廃棄物の種類に該当するか判断に迷う場合があると思います。
特に、これから産業廃棄物収集運搬業の許可を取ろうとお考えの方や、許可を取って事業を始めて間もない方は、そういうこともあるでしょう。
この記事では、がれき類に分類されている産業廃棄物について解説しています。
がれき類の定義
がれき類は、次のように定義されています。
工作物の新築、改築または除去により生じたコンクリート破片、アスファルト破片その他これらに類する不要物
ここで言われる工作物とは、次のようなものです。
人為的な労作を加えることにより、通常土地に固定して設置されるもの
つまり、建設工事や解体工事などで発生した廃棄物で、コンクリート破片、アスファルト破片であるものです。
同じコンクリート破片、アスファルト破片でも、建設工事や解体工事などで排出された者でなければがれき類にはなりません。
がれき類の具体例
それではどのようなものが、がれき類に該当するか見ていきましょう。
解りやすいものは、上の定義のとおりで、建物の解体工事で発生したコンクリート破片は当然がれき類に該当します。
道路の工事で発生したアスファルト破片もがれき類に該当します。
それでは、鉄道の線路の改修等の工事において、線路に敷いてある砂利を除去した場合、その砂利はどうでしょうか?
この場合、鉄道の線路は工作物にあたると考えられるため、除去された砂利は、がれき類に該当します。
一般的に、工事現場のコンクリート破片、アスファルト破片だけが、がれき類に分類されますが、「その他これらに類する不要物」に該当するものとして上記の砂利が当てはまると考えられます。
がれき類に分類されない廃棄物の例
がれき類に分類されない場合としては、廃棄物がコンクリート破片やアスファルト破片であっても、廃棄物の排出場所が工事現場ではないときには、がれき類には該当しません。
例えば、採石場から排出された不要な岩石、石材の製造業者が排出した不要な石片はがれき類ではありません。
前者は鉱さい、後者はガラスくずコンクリートくず及び陶磁器くずに分類されます。
また、工事現場から排出されたコンクリート破片であっても、他のものが混合されて、水分を多く含み泥状になっているものは、がれき類ではなく、汚泥になります。
同様に、道路工事で排出されたアスファルト破片であっても、防水アスファルトやアスファルト乳剤は、がれき類ではなく、廃油に分類されます。