建設現場における産業廃棄物の排出事業者とは
この記事では、建設現場における排出事業者が誰になるのかについて解説しています。
産業廃棄物の処理に関しては、最も責任が大きのは廃棄物の排出事業者であるとされています。
建設工事の現場では、工事を行っているものが排出事業者になると考えられます。
排出事業者自身が廃棄物を運搬する場合は許可は必要ないため、工事業者は現場の廃棄物を自身で許可なく運搬することができます。
しかし、法律上、廃棄物の排出事業者となるのは、建設工事を注文者から直接請け負った元請業者だけです。
下請け業者は排出事業者ではありません。
したがって、下請け業者が工事現場で排出された産業廃棄物を運搬するには許可が必要であり、元請業者との間で産業廃棄物を運搬するという契約書を書面で取り交わさなければなりません。
下請け業者が許可なく工事現場の廃棄物を運搬することは違法行為となります。
とはいえ、一定の条件を満たしていれば、許可なく下請け業者でも例外的に廃棄物の運搬が認められています。
例外として認められる基準には次のようなものがあります。
- 廃棄物を発生させる工事が、新築・増築・解体工事ではないこと
- 1回に運搬する廃棄物の量が1平方メートル以下であること
上記のとおり実際問題として非常に限定的で、この例外規定を積極的に利用しようとすることは少ないのではないでしょうか。
下請け業者として建設工事にかかわり、事業に幅を持たせようという目的で廃棄物を運搬することをお考えの場合は、必ず許可を取らなければなりません。